Summary

J Neurol Sci. 2017 Feb 15;373:254-257. doi: 10.1016/j.jns.2016.12.069. Epub 2016 Dec 30.

A patient with slowly progressive adult-onset nemaline myopathy and novel compound heterozygous mutations in the nebulin gene.

Abstract:

日本語要旨:

ネマリンミオパチーは小児期に徐々に発症する希少な先天性ミオパチーで、TPM3、NEB、ACTA1、TPM2、TNNT1、CFL2などの遺伝子変異により引き起こさせる。これらの遺伝子は細フィラメントの構成タンパク質であるが、ネブリン遺伝子変異がネマリンミオパチーの原因として約半数を占める。ネマリンミオパチーは1963年に初めて報告され、筋線維に見られるネマリン小体という糸状の構造物が特徴である。臨床的特徴としては、筋力低下、呼吸不全、先天性形質異常(細長い顔貌、テント状上口唇、高口蓋、下顎後退など)を呈し、生後早期に死亡する例もある。小児期発症型と同様に成人発症型ネマリンミオパチーは発症から2年以内に呼吸器不全となり、歩行困難になるのが通例である。ここでは、ネブリン遺伝子の新規遺伝子変異を持つ成人発症型ネマリンミオパチー患者を報告するが、このケースは症状の進行が非常に穏やかであり、発症から19年経過後も階段を上ることが可能である。

PMID:  28131200

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