Q&A
NCBNとは
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National Center Biobank Network(NCBN)とは、どのような組織ですか?
ナショナルセンター(NC)のバイオバンクでは、血液やDNA、組織などの生体試料(試料)と検査結果や薬剤の処方歴の医療情報(情報)を連結して保管し、大学や研究機関、企業へ提供しています。新しい治療法や検査法、新薬の開発、病態の解明などの未来の医療と健康のために活用いただけます。
6NCバイオバンクは、それぞれのセンターの特徴を活かした疾患の試料と情報を収集している疾患型のバイオバンクです。NCBNは、6つのバイオバンクをつなぎ、効率的に研究者に提供する活動を行っています。詳しくは「わたしたちの活動」をご覧ください。
また、NCBNの活動を動画で紹介しております。こちらもご覧ください。「NCBNとは」
NCとは
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National Center(NC)とは、どのような組織ですか?
ナショナルセンターは、厚生労働省所管の国立研究開発法人で、国立高度医療研究センターです。それぞれが専門領域を持っており、その専門性がバイオバンクの特徴ともなっております。専門領域が多岐にわたるのでNCBNでは広い範囲の疾患の試料を収集することができております。
NCBNを構成するナショナルセンターバイオバンクは、以下の6つになります。
それぞれのバイオバンクについては上記のリンクをご覧ください。
同意の取得
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登録試料については、同意(IC)が取られていますか?
再同意の必要はありますか?NCBNに登録されている試料は、全て包括的同意を取得しております。改めて同意を取る必要はございません。
包括的同意とは、試料や臨床情報等について将来の医学研究に利用することをあらかじめ同意していただくことです。
NCBNのバイオバンク事業における包括的同意は、基本部分は共通ですが、NCや疾患の特性に応じて異なる部分があります。それぞれの包括的同意の具体的内容については、各NCの担当者にお問い合わせいただくことになります。
NCによっては包括的同意の説明・同意文書を公開しているところがありますので、以下のリンクをご参照ください。
試料・情報
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どんな疾患の試料がありますか?
血液以外の試料もありますか?主に各NCの専門領域のがん関連、循環器疾患関連、精神・神経・筋疾患関連、感染症・代謝疾患・免疫異常等関連、成育疾患関連、老年病関連の試料が登録されています。
バイオバンク登録者から採取した血液は、主に血漿・血清・DNAに処理した後、各NCで保管しております。また、診療時に採取した検査残余試料も保管しており、疾患によっては手術の摘出組織や筋組織、髄液など保管しています。医療情報は登録時の共通問診項目や病名に加えて、電子カルテから検査情報や薬剤処方歴も提供可能です。
保管方法
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採取後どのように処理され、保管されていますか?
SOPはありますか?試料の採取から保管までの処理方法や保存方法は、各NCで決められた標準業務手順書(SOP)に従って適切に保存しています。
各NCの収集試料の管理に関するSOPの詳細は「プロトコル・SOP」から確認いただけます。
健常者試料
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健康な人の試料・情報はありますか?
研究に利用できますか?NCBNは疾患型のバイオバンクですが、人間ドックを受診された方や外傷患者の試料も保有しておりますので、研究によっては健康な人として取り扱える場合もございます。必要な試料については、中央バイオバンクにお問い合わせください。
検索方法
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NCBNには、6つのバイオバンクがありますが、どのNCに目的の試料があるのかわかりますか?
NCBNでは、どのNCにどんな疾患の試料があるか等のカタログ情報を検索することができる「カタログデータベース」を公開しております。
カタログデータベースは、各NCバイオバンクのカタログ情報を中央バイオバンクに集約し、皆様に必要な試料・情報を探せるように検索機能を持たせて一般公開しております。NCBNでは皆様に活用いただくためにカタログデータベースの使用に条件を持たせておりません。ぜひご活用ください。
カタログデータベースで検索可能な項目については、 「検索可能な項目」を参照してください。
利用の条件
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試料・情報の利用にはどんな条件がありますか?
企業でも利用可能ですか?NCBNの保有試料は、日本国内の企業や研究機関、大学であれば有償での提供および共同研究の形態で試料・情報の提供が可能です。現在、国外の企業や研究機関への有償提供は行っておりませんが、共同研究であれば提供も可能な場合があるので、ご相談ください。
共同研究では、NCの研究者と国内外の大学や研究機関、企業の研究者が共同で実施する研究に対して試料や情報を提供いたします。
有償提供では、民間企業を含むNC以外の研究機関が主体的に取り組む研究に対してMTA(試料提供契約)を締結し試料や情報を提供いたします。
どのような提供形態になるかはNCや試料によって異なりますので、中央バイオバンクにお問い合わせください。
MTAなど共通申請書については、「研究利活用に係る事項」をご覧ください。
有償費用
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有償提供の場合にかかる費用はどのくらいになりますか?
有償提供の場合は、試料採取に使用したチューブ等の消耗品や試薬にかかる実費相当の費用をいただきます。具体的な金額などについては、一部のNCでは有償提供をまだ実施できていないなどの現状から費用の共通化などはできておりませんので各NCごとに確認いただく必要がございます。
有償提供が可能かどうかは、「カタログデータベース」で利用条件を確認できますのでご活用ください。
申請方法
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NCBNの試料や情報を利用する際の申請方法を教えてください。
「お問い合わせ」から中央バイオバンク事務局にお問い合わせください。
頂きましたお問い合わせの内容から、試料を保有するNCバイオバンクをマッチングいたします。その際に各NCバイオバンクの詳細な情報や提供方法についてお答えいたします。
通常、試料提供前にヒアリングをさせていただいた後、研究計画書、利用申請書、倫理審査承認書の写しなどの必要書類をご提出いただき、バイオバンクの試料・情報の利用を審査する委員会で研究の妥当性や研究機関の適格性を審査し、承認が得られた場合に試料等が提供されます。
提供方法や試料によって、各NCの倫理審査委員会の承認が必要になることがあります。
感染症試料
の提供
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感染症や細菌などの試料についても提供可能ですか?
感染症や細菌などの試料については、NCGM(国立国際医療研究センター)バイオバンクへお問い合わせください。(ncgmbb@hosp.ncgm.go.jp)